2013-01-16

ユープラ検証会へ参加された学科受験生の方へ

ユープラ検証会へ参加された皆様、お疲れ様でした。

どんなでしたでしょうか?

課題解いてないから、なんのことやら???



ですよねー

私も去年までは遠い遠い出来事で、ユープラ検証会はヒトゴトのように受講していました。


おわかりのように、学科と製図と、がらっと問われることが変わります。

学科は、『記憶力8割+実務経験値1.5割+当日勘が働くかどうか0.5割?』ですが・・・
(ていうか、割合はどうでもいいですかね。)


製図は、『準備期間にどれだけ周到に準備できたかと、当日の製図的感度が高いかどうか、切り捨てる勇気あるかどうか』やなんかが、かなり問われます。

瞬発力と判断力も。

本番の勝負強さも、肝の据わり具合も。笑

まるでオリンピックの選手のような状況ですね。

彼らは4年に一回しかチャンスありませんから、一級建築士の試験の方がまだマシかもしれません。






ということで、学科終わってからの2ヶ月ちょっとは、みなシニモノグルイ

お仕事なさってると、日曜日丸々一日学校に缶詰、宿題は週に1課題とか、睡眠不足にさらに拍車がかかります。
(学校に通った場合ですが、ウラ指導後半戦通信添削のみの方だって、やることテンコ盛りです。)



これまた、6時間半という限られた時間内で、きっちり納めなければならない、という条件も加味してまして・・・
緊張も相まって、異様なテンションでの製図試験です。

ある意味、お祭り騒ぎ。汗




そんな雰囲気が、先日のユープラで伝わったかどうかわかりませんが・・・

製図独特の試験ルールのようなものを覚えるだけで、多分8月が終わります。

作図時間が短縮できない!とアワアワしてる間に、課題が難しくなる9月。

9月終わりから10月初めには模試ラッシュがあり、気づくともう試験前1週間とか・・・



でも。

一緒に勉強したナカマで、一発合格した人が私を含めて4人かな?います。

共通項は、学科に苦労して、苦労して、苦労した人3人。笑

あとは設計事務所で普段から設計やってて、学科2年&製図1年で合格された師匠こと、カエルさん(名指し)。笑



製図試験は、普段から意匠設計やってる方が有利なのは間違いないです。

もっと複雑なこと考えてますから、設計的、意匠的な勘も働きやすい。

ただ、設計事務所勤務の方全員が一発合格できるか、っていうとそうでもないです。

知り合いの既得者の先輩方を見ていても、多忙すぎて準備期間が足りない場合が多々。


ということで。

今から学科を受験される方への、製図までを見越した勉強方法としては・・・

学科をしっかりやってください。笑

学科と製図と、勉強方法を切り離して考えてしまうと、すごくもったいないです。



なぜか。

みなが苦手とする、記述。

しっかり学科をやって、全科目に関して有機的につながって問題が理解できている方は、記述の勉強がすごくラクになるはずです。

なぜって、記述は、書いてもたかだか4行とか。
(文字数はだいたい決まってます。)


私自身は、自分の考えた1/200の図案を正当化するための記述、と思っていましたので(笑)、記述は言い訳ノート的な扱いでした。

(「記述をプランの言い訳ノートにした」と、既得者の方からアドバイス頂いてた影響が多分にあります。)



ということで、学科の試験問題を、丸々書き写せたりします。

例えば、日射の問題。

夏の南面と西面につける庇の違い。

よく問われますよね、水平ルーバなのか、縦型ルーバなのか。

こんな感じ。
18041
西向き窓側に設置する縦型ルーバーは,一般に,日照・日射調整に有効である.
記述に丸々そう書いて、平面図の西面にルーバーの絵を描き、断面図にも縦型ルーバを書き込むだけ。笑



例えば、建物の周りに植樹する樹木の問題。

広葉樹なのか、落葉樹なのか。植える方角はどこが一番効果的なのか。
19081
日射の温熱環境への影響を調節するために,建築物の西側に落葉樹を植えることは,一般に,夏期の日射遮蔽に効果的である.


今年は、記述で、そういった日射遮蔽の方法について問われました。

なぜか「計画で」でなくて、「設備で」でしたけど。笑

国土交通省&JAEIC発表の標準解答例には、上記の庇と樹木の両方が、記述のヒントとして書かれています。

私も、そのように記述に書きましたし、作図した図面の方にも、夏の西日対策として西側に縦型のルーバを描き、高木を植えました。


たかだか4行しかない中でナニを書くのか、というと、凝縮して書かないといけませんし。

結局、これまで勉強した学科の問題文を書き写すだけで、4行が終わってしまうのが関の山。

もちろん、多少記述ぽい文章としてのアレンジが必要ですが。



そんな具合です。

環境負荷対策、省エネルギーの一例でしたが、避難計画や、バリアフリー対策、セキュリティー対策なども、ほとんどが基本的な学科の知識を応用して書けます。

二方向避難や、不燃材での歩行距離の逃げ方、防火区画、道路斜線他、あれこれ法規的なことも、然り。

構造も、設備も、ものすごく基本的なことばかりではありますが、学科の知識+α的なことが問われます。



それらも、ほとんど勉強しなおす必要なし。

学科で蓄えた知識が、製図でも充分生きます。

単なる記憶力問題として、学科を漫然と勉強するのではなく、製図も見越して勉強しておくメリットが、お分かり頂けますでしょうか?


さて。
早速、製図にとりかかりたくなるかと思いますけれども・・・

がんばってちゃくちゃくと学科問題を解いて、一問でも多く点数稼いでくださいね。

2 件のコメント:

  1. padmatea一級建築士先生こんにちは。
    合格された方の体験談を確認できることは
    凄く助かります。
    ユープラ検証会に参加できたらもっと現実味な
    お話しを聞けたのでしょうが私の場合、環境が
    それを許しくれません。

    ペース配分を上手に進められているpadmateaさんに
    比べ私は時間が足りず、しかもあれもこれもやろう
    として更に整理がつかずに試験終了。
    padmateaさんと何が違うか考えます。
    やはり製図試験までの取組み方が違っていますね。
    学科の知識を製図に生かせなかった。
    準備の不足、心構えが足りないなどなど…

    トイレに三度も行かれている時間配分。
    そこにも私との違いがはっきりでています。
    余裕だったのか、それとも頻尿なのか…
    次回、そこの検証をお願い致します(笑)

    今後共、padmateaさんの体験談を参考にさせて
    頂きたいと思います。

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    1. 竜馬さん、お疲れ様です!
      コメントありがとうございます!

      学科合格から当日までのいろいろを振り返ってみると、自分でもよくやったなぁと思います(>_<)

      実は、6時間半のうち、思考回路が停止する時間帯が何度かありました。

      で、用意しといたおにぎり食べたり、飴(ブドウ糖)をなめてみたり、お気に入りのジャスミンティーを飲んでみたり。

      3回のトイレも含めて、完全に気分転換用ツールです。

      深く入りこみすぎていないか、と、あえて客観的にプランを眺められるように。

      そんな記事も書きましょうかね。笑

      来年はオッサンと一緒にがんばってください!
      応援してます!

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