平成24年の製図課題文より
(3) 設備計画について、次の①~③の要点等を具体的に記述する。なお、要求図面では表せない部分についても記述する。
① 吹抜け部分における冬期の空調設備計画において、快適な温熱環境を提供する観点から注意すべき点及びその対応策(空調の吹出口の位置・形式、吸込口の位置等)
平成25年の製図の課題文より
(3) 設備計画について、次の①~③の要点等を具体的に記述する。なお、要求図面では表せない部分についても記述する。
① アトリエにおいて、採用した空調方式、空調機の設置位置及び良好な室内環境とするための吹出口・吸込口の計画について工夫したこと
製図の課題文をを見てない方は・・・
んんん?
と思われたかも。
聞いてることは、同じ内容ですね。
質問の仕方が違うので、答え方も多少違いますが。
実は、平成24年の出題があった後の平成25年の出題だったので、平成25年に受験された方で、きちんと過去問を研究してた方は特に苦もなく書けたと思います。
(さすがに前年の出題内容くらいは見ますしね・・・)
試験制度が変わってから記述が始まりましたが、設備はびっくり玉の標的!?になることが多い(または、多かった?になるかも?)。
ともかくも、過去の変化球バージョンになることが多いようです、平成26年現在。
なので、しっかり過去問を研究しておけば、記述もその延長でいけます。
さて。
自然の法則に従うと、温かい空気は天井付近に、冷たい空気は床付近に集まる、という話で終わったわけですが。
夏と冬で、事情が変わりますよね。
夏 外気暑い&室内涼しくしたい
冬 外気寒い&室内暖かくしたい
ということは。
天井付近に吐出口があって、床付近に吸込口があった場合に有利なのは、夏の場合。
空調機で空調されて、天井付近から吹き出た冷たい空気は、放っておいてもそのまま床付近まで行くので。
その考え方からいくと、冬は自然の摂理に逆行!?
夏の冷房負荷も大きいですが、かといって、やっぱり冬の暖房負荷もバカにできない。
冬対策の遅れている日本は、夏はともかくも特にこの辺の対処が遅れていると言いますし・・・
そのせいで日本の建物は冬寒いのか!と思ったアナタ、勉強しましょう。
なお、
学科の近年ものの出題を調べると、頻繁に床吹出口空調や置換換気について出題があることがわかります。
ガラスの大アトリウムが印象的な新国立美術館(故黒川記章氏設計)も、床吹出の空調です。
大きく吹き抜けてますしね。
やはり、室内空間が大きい場合空間全体を空調するにはエネルギーの無駄が多すぎる、ということが現実的に考えても、学科の試験問題からも見て取れますね。
では、なぜこれまで天井吹出し&床吸込みの機械換気が採用されてきたのか。
どう解決されているのか。
さらに、冬場に天井の高い空間においてどうやって温かい空気を床付近にまで届けているのか。
いや、だから製図の記述で設問になってるわけですが。
そんな視点で学科を勉強すると、アタマに入りやすいかなと。
ちなみに、「快適な温熱環境」「良好な室内環境」とは、学科試験の環境の問題で大量にやりますが・・・
- くるぶしの高さ(床上0.1m)と頭の高さ(床上1.1m)との上下温度差 3℃以内
- 椅座位で有効ドラフト温度が-1.7~+1.1℃,気流速度が0.35m/s以下の範囲
- ビル管理法においては、新有効温度ET*による快適範囲は23~25℃
- 冷たい壁面による温熱の局所不快を防ぐためには,室温と10℃差以内,上下方向で5℃以内
実際の数値的にはこのようなイメージ。
この辺を押さえておきつつ・・・
もう一度、ペンギンさんのこのブログを読むと、なるほどとなるかも?
一級建築士学科試験問題を当てた_その5
冬場に温かい空気を天井付近から吹きだして、どうやって床付近まで届けるか。
答えは、あえて書かなくともよいですよね。
naraさんが、平成26年の記述についてブログ書かれるようなので、期待。
気が向いたら、こちらもまた更新します。
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ここからは、完全に余談。
こんな風に、私自身は、学科の単純記憶が全くもって無理で、なぜだろう?から勉強したのですが。
先日、久しぶりにH24年組のカエルさんにお会いしました。
師匠の語録の超、一部。
「みんな、試験勉強に時間かけすぎなんだよね。
テキトウに暗記して、細かく知りたきゃ合格してから勉強したらいいのに。」
バサッ。
はい。
学科と製図の試験で、要領よさに磨きをかけてましたが、久しぶりにお会いしたらさらにバージョンアップしてました。
アタマの回転速いのぅ~
暗記が得意な方は、カエル式で、ブログを最初から読破すべし。 → ぐりまとるりだ
つづき
師匠、男前だわ〜
返信削除(褒めてます)
わー
削除みろくさん、コメントありがとうございます。
でしょう。
久々のカエルトーク聞いて、嬉しくなりました。
また日を改めて飲みに。笑