2014-10-25

製図の記述から学科を考える-設備編2 自然換気

前回からのつづき
空調機で温風or冷風をつくる
 ↓
ダクトを切り回して天井の吹出口から吹く
 ↓
床付近の吸込口から吸う
 ↓
一部空調機戻し(ゼロから空調すると無駄なため)、残りは排気 
学科をやっていると、ん?と思うかも…
(少なくとも、私は思った。)

自然換気のキホンのキ。
 温かい空気 天井付近へたまる↑↑↑
冷たい空気 床付近へたまる↓↓↓
この特質って、地球上の気体の基本なわけです。 
これは、自然換気量の公式からも、推測することができますが、ここからは学科ガチンコ知識。

まずは、自然現象の原理が理解できてないと、機械換気もなにもありませんからね・・・
自然換気について考えてみます。

重力(温度差)換気の公式
換気量Q=α×A×√2gh{(ti-to)/(273+ti)}
=開口部の面積×√(開口部間の上下高さの差⊿h×内外温度差⊿t)
あー
やはり宇宙語になってしまいました。
この公式、ゆっくり、よくよーく見ると。

1 開口部間の上下高さの差⊿hの平方根に比例

そもそも。
√2gh っていうのが、呪文ですが。

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ここで、いきなり余談ですが。
苦手な人はスルーどうぞ。

実はコレ、 高校物理学で学んだエネルギーの保存の公式。
位置エネルギーの公式から導きだされる速度の公式です。
1/2mV^2=mgh(質量m、重力加速度g、高さh)
 ↓
速度V=√2gh
わぉ。
先日これを発見して、小躍りしました。

風圧換気の公式との違いを比べてみてください。
換気量Q=αAV×√(室内外の圧力差⊿p)
ほら、√2gh=Vと置き換えると、αAV、までは重力(温度差)換気と一緒になりますよね。
-------

学科試験的には、高さHの平方根に比例というのが頻出されます。
図問題なんかでも、よく出ますね。

単なる比例でなくて、平方根に比例、なのでお間違いなく。 ← 念押し


2 温度差⊿tの平方根に比例

こちらも、頻出。
言葉で問われるときが多いので、公式のナカミを分解して覚えた方がよいリストに入れておくべし。


3 まとめると。

重力換気、または温度差換気。
(どちらも同じものを指しますが、つい先日まで、私はこれが別ものと記憶していました・・・凹)


開口部の高さの差hがゼロなら、
室の内外温度差が30度とかあっても、空気の動きがないので自然換気量はゼロ。

また、室の内外温度差がゼロであれば、
開口部の高さの差があっても自然換気量はゼロ。

こんな具合です。


てことで、自然換気量を多くしようと思うと、他の条件が同じであれば、給気口と排気口の開口部の位置を高さ方向にできるだけ離すとよいことがわかります。

いわゆる煙突効果、ていうモノですね。

建築基準法第28条第2項
→施行令の第20条の2第1項イ、施行令129条の2の6第1項
この辺りに自然換気の規定があり、開口部が有効に機能するような内容になってます。

そして、学科では、自然換気における給気口の位置や排気口の位置や構造を問う出題も多いですね。


それでは、ここで最初の話に戻って。
空調(機械換気)した場合。
高い天井または壁の吹出口から空調した温風または冷風を吹く
 ↓
低い位置の吸込口から吸う

普段生活している一般的な建物で、吹出口はたいてい天井に付いてます。


ここで、アレ?と思ってほしい。
放っておけば温かい空気は高い位置に行き、冷たい空気は下にたまるのに・・・
自然の摂理に逆行してない???

特に冬場。
温かい空気を天井から吹いて、床から冷たい空気を吸ったとて…
フツーに考えて寒い!?


だからこそ、機械換気、なわけですが。
この辺が空調設備設計のキモ、なわけです。



てなことで、今日はここまで。
また時間あるときに更新します。

つづき

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