2020-03-26

令112条異種用途区画と別表1のカンケイ

引き続き、防火区画ネタ。
zoom学科の法規で話題になったところです。

平成30年法律第67号の法改正で、旧法24条の条文自体がゴッソリ消え失せたことで、影響のあるところです。

国交省の公開資料から引用です。(改正前の内容なので注意)
建築行政に関する最近の取組等に関する説明会
 → 1. 建築基準法の一部を改正する法律案について p11
第24条が現在と同様の規定内容となった昭和36年当時と比べ、消防力は格段に向上しており、第23条に規定する20分間の非損傷性・遮熱性を有すれば、延焼の抑制という第24条の目的は達成される。
今回の改正で、令112条の中はかなり条ズレ(項ズレ)が発生していて・・・
H30年法律第67号の施行が2回に分けてあったので、その都度項の番号が変わってますw
  • 施行1回目:旧法24条廃止に伴い旧12項は廃止、旧13項は旧12項に項番号ズレ
  • 施行2回目:旧12項→新17項に項番号ズレ
ややこしいですが、内容自体は変わってないので、特に心配することはないかと。


異種用途区画といえば、旧法24条絡みの出題が多かった記憶ですが・・・
合格物語で調べてみましたが、27063、28062、30062、01062と出題されてる傾向をみると、そうでもないようですね。
出題者側も、改正をにらんであえてでしょうかね。笑



1. 令112条 異種用途区画の前提

先述の資料、国交省の資料(建築基準法制度概要集)によると、
異種用区画の目的とは。
用途に応じて利用形態や空間形態が異なり、火災時には避難の遅れ等が生じる原因ともなることから、異なった用途に延焼や煙が拡大しないよう、特殊建築物用途とその他の用途などを床や壁、遮煙性能を有する特定防火設備等で有効に区画
ということなので、別表1(い)欄+令115条の3ですが。
  • (1)項:一度に不特定多数が利用
  • (2)項:宿泊・共同住宅系、高齢者・社会的弱者など単独での避難が困難
  • (3)項:大空間系、貴重品を含む博物館系
  • (4)項:物販・飲食店系
  • (5)項:普段人がいない倉庫
  • (6)項:自動車車庫、スタジオ系

それぞれ利用形態とか空間形態を想像しながら、「これらの施設で火事が起きたらどうなる?」て目線で眺めていただきたいです。
こうやって、規定の目的がわかってると、対応しやすいですね。

この考えで、法27条1項各号、2項各号、3項各号をざっと眺めてみますと。
カッコが多くてちょっと読みづらいですが・・・
  • 一定の階以上に、特定の用途を供するもの
  • 特定の用途に供するの部分の、床面積の合計が一定規模以上

細々あるにせよ、ざっとこんな感じですかね。
単に特定の用途、ということだけでなく、一定の階以上にあったり、その用途の部分の床面積が大きかったり

令112条17項から法27条を見ていくと、屋内で火事が起きたとき、用途ごとに避難に関しての課題が違うので、建物の方でもしっかり区画して、隣接する別な用途まで延焼したり煙が広がらないようにしようという目的が読み取れますね。

ということで。
「法27条+別表1」をよくよく見比べて、問題文で提示された建物が「法27条+別表1」に該当するかしないかが、解読できるようにしておきたいところです。


で、令112条17項自体をまとめると。
  • 区画:法27条1項各号、2項各号、3項各号に該当するものごと
  • 区画する若しくはの耐火性能:一時間の準耐火基準に適合する準耐火構造
  • 区画に設けられる開口部の仕様:特定防火設備(両面、遮炎性能一時間)
こんな感じにしてねーとのことです。
準耐火構造でも、45分でなくて一時間にしてねとのことなので、隣接する別な用途までの延焼・煙の拡大を防止したい思い(?)が伝わります。
過去の火災で、隣接する別な用途まで延焼してしまったり、煙が入り込んでしまったりした例とかがあるのかもしれませんね・・・

なお、特定防火設備の性能については、ここで詳細は省略しますが、令112条18項2号の遮煙機能が必要です。



2. 具体的な異種用途区画の解き方

実際の問題はこんな感じ。
14085
準防火地域内において,延べ面積800㎡2階建事務所の一部に床面積の合計が300㎡の自動車車庫を設ける場合,事務所の部分と自動車車庫の部分とを所定の基準に適合する準耐火構造の床若しくは壁又は特定防火設備で区画しなければならない.
300㎡の自動車車庫、が法27条のどれに相当するか、ですね。
別表1だけで判断できればいいのですが、慣れるまでは、「法27条+別表1」を交互に見ながら判断することをオススメします。

で、
自動車車庫は、「別表1(い)欄の(6)項」ですね。
法27条で、「別表1(い)欄の(6)項」が出てくるのは「2項2号」と「3項1号」。
  1. 法27条2項2号:「別表1(ろ)欄=3階以上」を「別表1(い)欄(6)項=自動車車庫」にするもの
  2. 法27条3項1号:「別表1(い)欄(6)項=自動車車庫」の床面積の合計が「別表1(に)欄=150㎡以上」のもの
上記より、問題文に該当するのは、上記「2」と判断できます。
カッコ書きに慣れてしまえばなんてことないですが、読みづらいのでゆっくり線引きながらでも読んでみてください。
話は以上です。笑


【余談1】
ちなみに、27063、28062、30062、01062と見比べると、自動車車庫+事務所か、物販店舗+事務所の区画を問うもの、です。

事務所は特定建築物でないので、階数や面積規模はナンデモアリです。
逆に、現実によくありそうな、物販店舗(少し大きめなスーパーとか)+集合住宅とか、再開発の超高層ビルにありそうな劇場や音楽ホール+事務所+ホテルとかでも、法27条の要件に当てはまる場合は区画が必要になってきますね。

試験的には、ずっと○問題できて、改正翌年の令和01年に初めて✕問題になってるので、まぁ、旧法24条が条文ごとなくなってるから見といてねーっていう試験元の意気込み(?)が感じられますね。


【余談2】
令112条旧12項と旧法24条ですが・・・
自動車車庫は、50㎡以上で区画が必要だったかと。
それって、二台分の駐車場+車路か、四台分の駐車場+屋外の車路くらいの規模なので、
あっという間に50㎡を超えてしまって、早速ホラ!区画して!異種用途区画!という話になっていましたが・・・(T_T)
今回H30年の改定で、自動車車庫150㎡以上で異種用途区画となりましたので、もう少し余裕ができましたね。
めでたし、めでたしです。
なんだったんだあの苦労・・・笑



3. 異種用途区画のまとめ

令112条防火区画のうちの17項異種用途区画は、火災が起きた時の逃げ方が違うので、
用途ごとに「法27条+別表1」をよく見てどの範囲で区画しないといけないかを見極める、と。

  • 一定の階以上に、特定の用途を供するものかどうか
  • 特定の用途に供するの部分の、床面積の合計が一定規模以上かどうか

他の面積、高層、竪穴区画の方が、非常にややこしくて奥深いので有名(?)なので・・・
異種用途はあんまり目立たないのですが、それでも試験的にはほぼ毎年出題があるので、一度しっかり「法27条+別表1」を見ておくといいかなと思います。

というか、この記事読んで、法令集開いてもらって、「法27条+別表1」を見ながら過去問解くだけで、対策としては充分と思います。
わかってしまえば簡単なので、死守できるようがんばってください!

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