2016-04-09

法令の流れを理解するためにやったこと-その1

法令の流れを理解していてよかったと思うこと、からのつづきです。

法令の流れを理解するためにやったこと、です。


というか、
本編(?)に入る前に、ですが。

はっきり言って、私の勉強法は無駄勉が多いです。 
(※無駄勉とは? → 一級建築士受験 合格者たちの勉強法


そうは言っちゃっても、無駄かどうかも、そもそも判断できなかったのってのも正直なところ。
まぁ、細かいところは割愛して、合格年にやったこと(受験当初は建築実務経験ゼロ、法規の知識ほぼなし、学科勉強歴10年)をまとめてみました。

私にとっては爆発的に理解が進んだ理由(個人比)です。
ご参考まで。

まずは、法規の結果から。

H16年 法規  8点/25点(足切り13点)←計画と法規が一緒だった頃
H21年 法規 17点/30点(足切り16点)
H22年 法規 23点/30点(足切り16点)
H24年 法規 25点/30点(足切り16点) ←合格年

こんな感じです。
結果からみると、教育的ウラ指導合格物語の協力ダックのおかげで、法規はなんだかんだ得点源だったようです。
ありさんのおかげですねーほんと。

ただ、模試のときはできてたのに試験当日わからなくなる現象にはうすうす気が付いていました。
これって、原因なんなんだろう?と。



相変わらず、前ふり長いのぅ。
本題です。

私がやった「法令の流れを理解する作戦」は2つ。
  1. 建築基準法を、分野別にツリー読みする
  2. 自分で条文の内容を要約してみる

1から順に。

1 建築基準法を、分野別に法令ツリー読みする

法令ツリー読み

今、思いつきました。
私の造語です。笑

受験できなかったH23年があったので、H24年に向けてせっかくまた一年やるなら、視点を変えて法令集読んでみようと。

法と令が、どのようにかかわっているのか
法から令へ、どのように飛んでいくのか。

ウラ指導の講師ありさんがいつも教えてくださる、「法の体系を理解する、俯瞰する」ってやつですね。


それが、いわゆる法令ツリー読み。
いや、別段難しいことやってるわけでなくて。
法の目的と流れを意識して、流れにそって読み込んでいくだけです。

例えばこれ、建築基準法法2条7号の耐火構造のところですが(H27年版青本です・・・笑)。

それまでやってた読み方。
基準法第2条第7号 耐火構造 →第7号の2 準耐火構造 → 第8号 ・・・

ザ・法令ツリー読み。
基準法第2条第7号 耐火構造 → 政令第107条 耐火性能
 ↓ 
基準法第2条第7号の2 準耐火構造 → 政令第107条の2 準耐火性能
 ↓
基準法第2条第8号 防火構造 → 政令第108条 防火性能
 ・
 ・
 ・

法35条ようなややこしいツリーのある条文も・・・

法35条の本文を読みつつ参照政令へ飛ぶ
 ↓
随時、法35条の本文を確認しつつ政令を読み続ける
 ↓
政令116条~128条の3をがんばって全部読む
 ↓
やっと法に戻って、法35条の2の内装制限を読むと。

こんな感じですね。
基準法の右側の参照政令(時には告示も)を、いちいち追いかけて読むわけです。

基準法→参照政令が終わったら、基準法に戻って次に進むと。
令○条、令○条、令○条・・・と延々と定義がつづく用語も、できる限り法令集開いてタイトルだけでもさらっと確認するとか。
(例:令36条 耐久性等関連規定、令129条の2、令128条の3 各避難検証の適用条文など)

平行して、条文番号とタイトル、ざっくり条文の内容をリンクして覚えてました
(これをやっていると、その前後の法令ツリーをたどれるし、かなり法規の勉強が楽になります。)



ただーし。
この法令ツリー読み、デメリットあります。キッパリ。

いちいちあっちゃこっちゃ飛びながらなので・・・
「施行令」がボリューミーな項目(構造、耐火、避難施設、昇降機、用途など・・・)は・・・
「基準法」の方で言うとなかなか進んだ気がしない。笑

えー?
施行令さんざん読み倒したのに・・・
もしや、基準法の)無情なる一言「政令に定める技術的基準」が終わっただけー?
ガックシ・・・
(そもそも、法規は時間がかかるのでやむなしです・・・笑)


もう一つデメリットは、途中で法令流れを見失ってしまうこと(非常によくある)。

んー?
なんの話だったっけー?
(法35条の2にある否定の否定、とか)

そうゆう場合は、基準法の方に戻って、もう一度法から流れをさらったり。

法の規定が○○で、だから政令の規定が△△なんだ、と。
こうやって、その都度緩急つけて読むわけですね。


この法令ツリー読み(笑)に変えてみて、
それだけ、「法」の一字一句が重要なんだ、基準法からの政令へ飛ぶ流れを理解してないと基準法が言いたいことを見失うんだ、ということがよくわかりました。

たった「一行」、たったこの「一句」の重みというか・・・笑
やってみて改めて法があっての施行令なんだなと。
いや、至極当たり前なんですけど。

それと、一度書いたことは繰り返さない法律文ルールについても、アタマに染み付きました。



とても時間かかるので全部は無理としても。
法律の体系を俯瞰して眺めるには、構造、耐火、避難施設のところとか、ようわからんなーと思うところから部分的にやってみることをおすすめします。
全部やると時間なくなって撃沈します。


で、ついでに脱線ですが。
平行してやった法令集の線引きはこんな具合。

H23年版(未受験)の法27条辺り。
超カラフル時代の末期ですね。笑
実は、法令集の読み込みは、受験できなかったH23年まで(合格前年)に結構やってたんです。
でも、どこになにが書いてあるか覚えるのが精一杯で、法令の流れを理解するのは難しかったように記憶しています。

一転して。
H24年版(合格)の法27条辺り。
超あっさり。
H24年(合格年)は、こんな感じで、線引きも含めて法規の勉強法をガッツリ変えました。
前の年と同じじゃ合格しない、と。

線引き量が少ないのは、単にのべつまくなし、隅々まで色分けして丁寧に線を引いていた時間と労力があほらしくなった(=自分にとって無駄勉とやっと気付いた)からです。
こうなったら意図的に省力あるのみ。笑



私自身は、この法令ツリー読み&法令集には必要なところしか引かない方針に変えて正解でした。
副産物的に(?)線引きの省力もできましたしね。笑

その浮いた時間でやったことが、「2」です。

その2につづきます。

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