2020-09-22

R02年高齢者介護施設『改めて、廊下幅は2mじゃダメですか?』

だいぶ涼しくなりましたねぇ・・・(東京
お疲れ出てませんか。
8日に学科の発表があったのが、遠い昔のようですが。 製図ちーむ、今が佳境ということで。
毎年ながら、この時期かなりたいへんそうですね・・・汗

先日からyoutubeライブをされている博士さんの給食・夜食の会
ツイッター実況中継をする他、バックアップのバックアップ?みたいなことをしてました
TLうざいとミュート、ブロックした方も多かったかもです。苦笑


たくさん実況ついーとした中で、荘司さんが回答された内容に、さらにご質問くださった方がいらっしゃいました。
『(意訳)移動等円滑化基準を守ればよいのであれば、なぜ廊下幅は2mじゃダメなんですか?』
これ、youtubeライブ中にもあった「利用者用の廊下幅は2mでもいいですか?」という質問に対して、荘司さんが以下のように回答されてまして。
うーーーーーーん・・
これはねぇ・・・

・・・しばしの間・・・

2.5mとろう! 
移動等円滑化基準もあるし。

ということで、結論は「2.5m」なんですけど。
なんで2.5m?ってことで。




1. 廊下幅の規定

はい。
廊下幅についての規定は2つ。
パッと出てきますかね?

  1. 建築基準法第35条→施行令第19条 廊下幅
  2. みなさん大好き、バリアフリー法w

1つ目は、いわゆる避難施設ですね。
両側居室1.6m以上、片側居室1.2m以上。
火事の時に、最低でもこのくらいはとりましょうね、的な規定。


さて本題の2つ目。
建築物移動等円滑化基準と建築物移動等円滑化誘導基準の違い」の記事、だいぶアクセスが多いようで。

改めて読んでみるとどうですかね。
いまさら法令集・・・
と言わず、直前まで何度でも確認してくださいませー


で、
バリアフリー法の廊下幅に関して言えば。
令11条 幅の規定ナシ
令18条第2項3号イ 移動等円滑化経路を構成する廊下幅 1.2m以上

参考まで。
誘導基準の方の規定。
バリアフリー法省令第3条1号 廊下等 1.8m以上


ま、
こんな感じで読んでいくと、誘導基準までは必要ないので。
基準法の両側居室1.6mが一番厳しいですかね?

言わずもがな、法律に則した場合は『廊下幅2.5mは要らない』です。



2. 設計上の考え方

じゃ、なんで2.5mにせなあかんねん?

ですよねー
まぁ、法律で決まっている一番厳しい幅が1.6m以上やし、それ以上とらんでもえぇやん?てことですけども。

考え方の順番としては、こんな感じです。

R02年の高齢者介護施設の利用者=高齢者、さらに車椅子利用者もいる

はい。
腰が立たない方は、椅子型の車椅子でなくて、もう少しがっしりしたベッド型に近い斜めの車椅子になりますし・・・
そうなると、施設内で車椅子同士のスレ違いがばんばん発生することが予想されます。


学科でもやったと思うんですが、車椅子同士のスレ違い幅って・・・
幅1.8mは必要ですね、って。

じゃ、
あなたの設計した廊下が、幅2.0mだとしまして。
この2.0mって芯々ですか?
壁厚引いたら、有効で1.8m取れてます?
その幅、車椅子同士でスレ違うことできます?


課題の一つである居宅サービスは、
自宅での生活を支援するサービスなので、地域にお住まいで施設まで日帰りで来られる方が対象。
朝に送迎の車が来て、15時くらいに一斉に帰っていく。
高齢者の方の出入りが、特定の時間帯に集中することが考えられますけど・・・


て、話なんですよね。
利用者のほとんどが高齢者で、動きもゆっくりで。
車椅子乗ってるかたもいらっしゃって。

そしたら、頻繁に行き来のある廊下幅が2.0m・・・
ちょっとぎりぎりすぎませんか?ってことなんです。


いや、
荘司さんのお話にあったように、トイレの前とか、利用者が集中しない場合は「芯々2m」でも構わないと思います。
それも、設計者の意図、空間のメリハリ、ということで。



3. 結論

確かに、廊下幅2.0mは法規は満たしているけれども。
「使い勝手」の意味では、チョット狭いよね、って話でした。

質問された方も、納得していただけたようです。





追記

そういえば!
合格物語のブログ大賞が発表されまして。 
今回でブログ大賞最後!?
とのことなんですが!!!
(知らなかったw)

世界的に流行している感染症のおかげで、新しい仕組みに切り替わっていくタイミングになってるようで・・・
勉強環境も相当変化の年になりそうですね。
学科の方も、ぼちぼちスタートしましょう!

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