2020-04-18

『高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準』を知ってますか?

タイトルが長い・・・笑

ツイッター上でやりとりさせてもらってた方から着想を得て(?)、ちょっとアンケートしてみました。
こうゆうとき、ツイッター、便利ですねw

今年一級建築士受験予定のみなさんに質問です。『高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準』を
  1. 学科受験:見たことがある
  2. 学科受験:見たことが一度もない
  3. 製図受験:見たことがある
  4. 製図受験:見たことが一度もない

1. アンケートの結果

さて。
アンケート収集期間は、2020年4月15日夜11時47分~翌16日の24時間。

最終的に、82名の方にご回答頂きました!
めちゃくちゃ嬉しいw
ありがとうございます!

集計結果は以下です。

学科受験生さんも、製図受験生さんも、それぞれ約半分程度、見たことない人がいらっしゃると。

あらまー
こんなに見たことない人たくさんいらっしゃるのねー
といったところでしょうか?

学科受験生さんは、見たことなくてもよいですが・・・
製図受験さん・・・
大丈夫でしょうかね・・・汗



2. バリフリ建築設計標準の重要性

意匠以外の方は、「は?なにこれ?」ですかね・・・(T_T)

確認申請のときに、このチェックリスト、めちゃくちゃ使うんです。
福祉のまちづくり条例と一緒に。


資料自体は、国交省の↓こちらに載ってます。
建築物におけるバリアフリーについて

ページ中程の、建築設計標準(平成28年度改正版)を目指してください。
H30年の追補版もお忘れなく。
全てPDFでDLできるので、ぜひ。


で。
私は健常者なので、バリアを感じている人の気持ちが、具体的にはわかりません。
施設の使い勝手は、なおさらわかりません・・・

父が腎不全で、30年以上闘病生活を送ったのち亡くなってますので、「病」や「介護」が多少身近ではありますが・・・
介護も母任せでメインでやってなかったし・・・

一級建築士を合格して、福祉住環境コーディネーターの試験を受けて、制度的なものも含めて、多少?多少ですけど、理解も深まったかなとは思いますけど・・・

だからこそ、こういった資料が重要だと思うのかもしれません。
わからないからこそ。



3. 製図受験生に知っててほしい、学科の出題傾向

この建築設計標準は、こんな経緯で改正してます。
お手元の資料、DL足りてますか・・・?



で、
H28年の改正以降、ずっと学科の計画でずっと出題されてるんですよね。
「オストメイト」 その3で記事にしましたが、出題のされ方はこんな感じです。

製図受験される方、これ、知ってましたかー?
再度、試験元より引用です。

H29(2017)年
  • [No.8] 屋内階段に関する次の記述のうち、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。
  • [No.9] 便所・洗面所に関する次の記述のうち、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。
H30(2018)年
  • [No.9] 宿泊施設における車椅子使用者用客室に関する次の記述のうちの、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。
R1(2019)年
  • [No.9] 高齢者、障害者等の利用に配慮した建築物の計画に関する次の記述のうちの、「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。

選択肢、の方ではなく、問題文にあるんですよね。
『「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準(国土交通省)」に照らして、最も不適当なものはどれか。』という文字が。

こんだけ学科で出題してても、受験生の半分くらいが実物を見たことがない、とは!?笑

いや。
学科の方は、教科書にそれなりに載ってると思いますので、全く問題なし。
このバリフリ建築設計標準、見ていただければわかると思いますが。
めっちゃ細かいので。
学科は、教科書でまとまってるなら、それ見た方が断然よいです。

しかしだ。
どっちかっつーと、製図受験生!!!

そっかー
それでも半分くらいが、実物を見てないのかー!涙



4. 製図課題における「建築物移動等円滑化基準」

製図課題の建物は、特別特定建築物で、たいてい2,000㎡を超えます。
根拠はバリフリ法第14条です。

もちろん、当日設計したときに床面積の合計が2,000㎡超えなければ、「義務じゃないので、これらの規定はガン無視して結構」です。


じゃ、具体的に、「建築物移動等円滑化基準」に適合させるって、どうゆうこと?
て、なりませんか・・・
ならない人が、半分ってことですよね。涙

製図試験でも最新の法令集を開こう!というスローガンを掲げたいと思ってましたが、このバリフリ設計基準も、超基礎資料として、原本を見てほしいです。

製図の教科書も、たぶん概要が載ってるとは思いますが。
一回読めば、だいたいわかるし。
PDF無料だし。。。
ぜひとも、全部DLして眺めてください。
資料、たくさん事例が載ってますので。

その上で、「移動等円滑化経路」と「敷地内の通路」が重なったとき、どうすべきか?
それを計画するのが、製図です。
課題発表されると、それどころじゃないので、時間のある今、読んでおくとよいと思います。

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